深見東州さんは、20世紀最高のプリマと称されるマイヤ・プリセツカヤさんを日本に呼び、自らもバレエダンサーとしてデビューし、共演されたことがあります。「天の安河のうけひ」というタイトルでDVDが発売されていますけど、少し中身に触れてみたいと思います。
直接この公演を見たわけではありませんが、そのDVDを見た限りでは、とても楽しい公演だったのではと思います。
脚本、構成、台本、演出は、三方建氏、作曲と指揮は近衛秀健氏、そして横瀬三郎バレエ団を主宰する横瀬氏の振り付けによるものでした。
深見東州さんのお話では、1993年という20年に一度の式年遷宮の年を祝して、伊勢神宮の神様に捧げるために創作したオラトリオ・バレエだそうです。
オラトリオとはバロック音楽を代表する楽曲形式で、宗教的(キリスト教的)なものを題材として、独唱・重唱・合唱・管弦楽のために劇的に構成した宗教音楽なのだそうです。本来のオラトリオは、キリスト教が題材になるようですけど、それが日本神話に変わり、またオラトリオには演技はないそうですが、バレエが結びついたということで、オラトリオ・バレエというふうに言われたのかもしれませんね。
日本神話の物語がモチーフとなって、舞台が進んでいきます。かなり脚色はされていますが、イザナギ・イザナミから天照大神、須佐之男、月読尊が誕生するところと、天照大神が岩戸に隠れて、再び出てくるシーンが中心になっていました。
美男美女のバレエダンサーもたくさん登場しますから、見てるだけでも楽しいですね。ラストに近いところで、ようやく深見東州さんが颯爽と登場され舞われます。プロローグでは、和太鼓をかっこよく叩かれてました。手力男の神の役で、アマテラス大神を岩戸から連れ出します。ここの部分は、盛り上がりのピークになる部分でした。
40代前半だと思いますが、やはり若いですね。そして、舞台のメークのせいもありますけど、とても舞台映えする顔立ちなんですよね。ダンスもきまってて、カッコ良すぎですね。
そして、岩戸から出てくるアマテラスの役が、マイヤ・プリセツカヤさんなんですが、もう、さすがというしかないですね。出てきただけで感動するものがありましたから。そして、それほど背は高くないと思いますけど、とっても大きく見えますね。それに、この時がとても68歳とは思えないほどの美しさでした。激しく舞うシーンはありませんが、優雅で繊細で柔らかな体の動きをたっぷりと見せてくれました。
深見東州さんは、体が柔らかいとは聞いていますが、足も上がるし、跳躍も高さがあるのですごいなと思いました。今は、バレエはされてないと思いますが、このころから何にでも挑戦されてきたんですね。そのことにも感心しました。
とても見応えのある素晴らしい舞台でした。
1993年12月28日
会場:三重県 阿児アリーナホール
バレエダンサーとしての深見東州のデビュー公演
総監督:深見東州
指揮:近衛秀健(独協大学講師・近衛管弦楽団指揮者・宮内庁楽部指揮者)
演奏:東京国際フィルハーモニックオーケストラ
コンサートマスター:三戸泰雄(東京音楽大学助教授・元読響コンサートマスター)
上演演目:オペラバレエ天の安河のうけひ(原案/深見東州音楽監督・作曲/近衛秀健)
バレエソリスト:マイヤ・プリセツカヤ/深見東州
語り部:なべおさみ
バレエ:横瀬バレエ団
声優:谷本薫子/鳥居賞也/寺島幹夫
観客数:1,800 人
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