昨日の「深見東州のぜんぶ私の歌、ぜんぶ私の話」では、絶滅危惧種についてお話しされてました。野生動植物の保護など、このような環境問題というのは、そう簡単な問題ではないというお話でしたね。利害関係、利権が絡むものだけに、国際政治においては、とても繊細な問題になるようです。
日本は鯨を食料として昔から捕獲してましたけど、捕鯨に関することも国際的にややこしい問題がたくさんありますよね。乱獲して、種がいなくなってはいけないと思いますが、増えすぎているものを間引くことは、良い効果をもたらすという説もあるようですけどね。
しかし、シーシェパードのような過激な団体も出てきますし、とにかく安直には解決できない複雑な問題が多いですね。
アフリカ象の乱獲による絶滅危機は、鯨の問題とは全く別になるかと思います。食料として取るのではなく、象牙を取るための乱獲ですからね。しかも、それが種の絶滅につながる勢いであり、国際犯罪組織、テロ組織の資金源となっていますから、誰が見ても大きな国際問題であると理解できますよね。
しかし具体的な解決策になると、なかなか足並みが揃わないのは、やはり利害関係や国際政治に関わる複雑なものがあるからでしょう。しかし犯罪組織の資金になっていますからね。何としても解決しなくてはならない問題ですよね。自然公園の管理に従事する人も、毎週2人のペースで殺されているそうです。
どうやら現在は、すべての国が象牙の市場を閉鎖するという流れに向かっているようです。今回のワシントン会議でも、国内市場を閉鎖することを各国に求めることが議決されていました。
日本は戦後の復興が進んできて象牙の需要が高まり、200億規模の市場になっていたようです。しかし国際的な批判を浴び、ワシントン条約にも参加してからは象牙の市場規模は縮小していき、現在は20億規模だそうです。
ワシントン条約によって1989年から原則輸入禁止になりましたが、それ以降も特例措置で、1999年など何度か日本に輸入されてきたそうです。ただ輸入量は限定的で、現在流通してる象牙は、主に輸入禁止以前の在庫で賄われているとも言われています。
しかし、そうやって日本や中国に輸出したことで、歯止めがきかなくなってしまい、今日の象の乱獲を招くことになったと言う関係者もいるようです。
Stop the killing #Tusk4Change @SpyDaniela pic.twitter.com/Y2VqrN3sGT
— David Bowie Film (@DavidBowieFilm) 2016年9月26日
現在の日本は、国際間での取引は原則禁止ですが、国内の市場は管理のもとで解放されていますね。象牙の印鑑を購入している人も多いでしょう。ただ国内の象牙を管理する法には問題や抜け道が多いと言われ、日本市場は違法取引の温床になっているとの指摘があるようです。通販のオークションでも、海外に多数流出し、何度も押収されたそうです。
また、違法に持ち込まれたものが、登録の抜け道を悪用されて、正規に登録されているものも多いと言われています。他にもいろいろと問題があり、今後は管理を厳しくするか、市場を閉じるかの選択にさらされることになるかもしれませんね。
日本は、原則、輸出国の考えに沿ってこれまでやってきたようです。なので、日本に国内の合法的な象牙の在庫を輸出したい国があり、それが認められると、日本市場に入ってくることになるのでしょうね。
世界が、各国の象牙市場を閉じる方向に向かっているのは、市場がある限り象の密猟がなくならないというのが大きな理由のようです。世界最大の象牙市場がある中国も、国内市場を閉鎖すると報じられましたね。日本には、そう簡単に市場を閉じれない事情もあるようですが、密猟の激化により個体が激減し、絶滅に向かっている現実と、テロや犯罪組織の資金源になることを考慮するとそうも言ってられず、今後の対応次第では、国際的な批判の声は高くなるように思いますね。
国連環境計画(UNEP)と国際刑事警察機構(ICPO)は、2015年に起きた野生生物の密猟や森林の違法伐採などの「環境犯罪」の被害総額が、年間910億~2580億㌦(約9兆7000億~27兆5000億円)になったと報告してました。前年比26%増で、過去最高額だそうです。国際的な不正取引は年間8700億ドルとも言われてるそうですが、麻薬などの違法薬物が最大で、3000億ドル以上だと推計されています。
そして、海賊版などの違法な模造品、偽物などの市場は2500億ドルとも言われているそうです。それらに匹敵するような巨大闇産業になっているようです。想像を絶するような、地下経済の実態の一部を、ISPSハンダとTuskのパートナーシップ協定をきっかけに知ることになりました。
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