先日の東京国際コンサートの記事が掲載されていました。
日本屈指のバリトンに、世界のソプラノにうっとり・・・と見出しにも書かれてますけど、本当にそんな感じのひと時でした。
武道館では、思い切り弾けた歌もたくさん歌ってくれた深見東州さんですが、この日は打って変わって、ビシッとタキシードでキメて、それにふさわしい歌を歌われていました。
この日はベルカントの響きのある綺麗な持ち声を、フルに発揮されていました。また、新国立劇場オペラパレスは、音響効果を最もよく考えてつくられた、日本が世界に誇れるオペラ劇場と言われているそうで、客席の壁や天井は厚いオーク材で仕上げ、オペラ歌手の肉声が理想的に響く設計になっているそうです。そうして劇場そのものが楽器のような空間になるように作られているそうです。
前回の第4回東京国際コンサートでは、プラシド・ドミンゴが来日しました。その時は東京国際フォーラムの5000人収容のホールでしたのでマイクが必要でした。しかし、やはり新国立劇場のような2000人規模の会場で、肉声を聞く方がより深い味わいがありますね。完璧なベルカント唱法で歌う深見東州さんの歌は、ピアニシモで歌っていても、会場の奥までしっかりと良い声が聞こえてきます。
そして今回来日したアンジェラ・ゲオルギューも、もちろん同じです。ゲオルギューはイタリアオペラを得意としているそうです。私は発声のことはわかりませんが、深見東州さんが言われるには、明るくクリアーに、頭や身体から母音が飛び出すのが、イタリアンベルカント唱法のようです。ドイツの発声とは違うそうです。
そしてイタリア人というのは、ドイツ人のようにキチキチと正確に歌うより、アバウトでもハイノートをガツーンと出せば、それで大ブラボーになるそうです。なんとなくわかりますね。テノール歌手のハイCが最高に出てると、みんな大拍手を送りますからね。
パバロッティも、それまでどんなに完璧に美しく歌っていたとしても、そのハイCの1音がうまく出なかったら、それで全てが失敗のように言われるとぼやいていたとか。観客はあの高音の響きに、全てを完璧に歌うこと以上の価値を認めているんでしょうか。
そしてイタリアンテノールは、カデンツァ(独唱者が伴奏を伴わずに自由に即興的な歌唱をする部分)やジャズのフェイク、演歌や民謡のような小節、アゴーギグ(音楽の揺れ)を自由自在に入れて、楽譜に基づいて楽譜を離れ、楽譜をくずしてドラマチックな歌唱をするそうです。
イタリア歌曲になると、そのように自由自在に好きなようにくずして歌うようですね。アリアになると、オーケストラと合わせるためにそこまで自由にはできませんが、それでも楽譜通りに歌わずに、音程を上げたり下げたり、言葉を変えたりもすることもあるようです。
新聞記事にも詳しく書かれてますが、アンコールの共演シーンが本当に楽しい、素晴らしいラストになりました。
「期待が高まり、息を飲む聴衆に披露された曲は、有名なメリーウィドーの「とざした唇に」だった。深見の伸びのあるしなやかな声とゲオルギューの美声が重なると、客席は恍惚の世界へと誘われた。間奏では、息のあったダンスも披露し、曲を終えると割れるような拍手が送られた。ラストの勿忘草を歌い上げると、観客席からは大きな拍手とスタンディングオベーション。二人は抱きあって喜び合い、深見も得意のパントマイムで応えた。鳴り止まないカーテンコールに包まれ、約2時間半にわたって世界を代表する歌手の夏の夜の共演は、熱狂のうちに幕を閉じた。」(スポーツニッポン)
そして、深見東州さんのことは、プラシドドミンゴ、ホセカレーラスといった3大テノールたちとも相次いて共演できる実力と実績を備えた日本屈指のオペラ歌手なのだと紹介されていました。
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