オーストラリアのシドニーで、オペラ・オーストラリアによって2012年から毎年開催されてきたハンダ・オペラ・オン・シドニー・ハーバーですが、2020年は政府からの助言で開幕直前に全公演をキャンセルしました。そこまで感染が広がってはいなかったようですが、去年の3月の時点では、未知のウィルスへの対策上、中止もやむをえない状況だったのでしょう。
その後オーストラリアでは、8月の冬の時期に1日の感染者が700人にまで増えました。それからだんだんと収まり、現在ではピーク時の1%程度にまで抑えられています。
日本では考えられないほど厳格な防疫措置をとってきたオーストラリアですが、現在はシドニーへの入州も検疫無しで許可されているようです。屋内施設でのマスク着用義務も、一部の施設をのぞき任意になりました。ホテルやレストランを含む、ほとんどの商業施設が営業しているそうです。
演劇やコンサートは、入場制限をもうけて行われているそうです。今年のハンダ・オペラ・オン・シドニー・ハーバーも、予定通り開催に向けて準備が進んでいるようです。
着席・チケット制の屋外イベントは、2平方メートルに1人を収容できることを条件に、3,000人まで観客を収容することができるようで、このままいくと問題なく開催できそうですね。
これまで、40万人以上の人たちが、ハンダ・オペラ・オン・シドニー・ハーバーを鑑賞したそうです。海外からも数千人の人たちが訪れ、シドニーがあるニューサウスウェールズ州の観光産業にとって、とても重要なイベントになっているそうです。「星空の下に座り、美しい港を背景に息を呑むようなオペラのパフォーマンスを目の当たりにできる場所は、世界のどこにもありません、これぞシドニーの醍醐味です。」と書かれていますね。
今のところニュージーランド以外からは入国ができませんので、今年海外からシドニーに行こうとしていた人にとっては残念でしょうけどね。3月26日開幕で、4月25日まで続きますので、それまでには入国制限が一部緩和されることもあるかもしれません。
昨年上演される予定だった「ラ・トラヴィアータ(椿姫)」のステージが、26回予定されていますね。2012年にハンダ・オペラ・オン・シドニー・ハーバーが初めて上演された時のオペラも「ラ・トラヴィアータ」でしたけどね。上の動画がそのときのものです。
今回はコンスタンティン・コスティ監督のもと、フランチェスカ・ザンベッロの2012年のオリジナル作品をベースに上演するそうです。毎年話題になる特設会場の壮大なセットも、高さ9メートル、1万個のクリスタルが輝くシャンデリアを中心に、オリジナルのセットが復活するそうです。
キャストは、ヴィオレッタ役をモーリシャス系オーストラリア人のステイシー・アロームと、イタリアのシチリア島出身のジェシカ・ヌッチオが演じます。
オペラ・オーストラリアの芸術監督であるリンドン・テラチーニ氏によると、このハンダ・オペラ・オン・シドニー・ハーバーを支援する、深見東州さんが会長を務める世界芸術振興協会と、ニューサウスウェールズ州政府の観光・イベント機関であるデスティネーション・ニューサウスウェールズとのパートナーシップを、2023年まで延長したそうです。
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