今週4月6日から8日にかけて、「ISPS HANDA・ヨーロッパへの道トーナメント」が開催されます。
この試合はタイトルからわかるように、上位2名に今年の4月に日本で開催される予定だった欧州男子ツアー(DPワールドツアー)「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント」への出場資格が与えられる試合でした。
残念ながら日本で初開催となる欧州ツアーは、来年2023年までお預けとなりました。コロナの感染が収まりきれない中、海外選手の来日に制約がかかってしまうため、止むを得ない決断だったようです。
ただ、その代替えの試合として、日本男子ツアーとして「ISPS HANDA 欧州・日本とりあえず今年は日本トーナメント」が開催されることになりました。
4月21日より開催予定の『ISPS HANDA欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!』は、新型コロナウイルス感染拡大の影響から開催を来年に延期し、『ISPS HANDA欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!』を開催いたします。
— JAPAN GOLF TOUR (@JGTO_official) February 21, 2022
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そして、「ISPS HANDA・ヨーロッパへの道トーナメント」も、そのままのタイトルで、予定通り開催される運びとなりました。
もともとこの試合は、レギュラートーナメントやチャレンジトーナメントへの参加資格を持たない選手たちに、公式戦に出場できるチャンスを与えることが目的だったようです。
リード文には以下のように書かれていますね。
本大会は、QT3次や2次に進出しても、ファイナルには行けなかった男子選手が出場対象です。ファイナルに行けないと、マンデーや地方の小試合にしか出られません。つまり、ほんとど公式戦に出る機会がない選手に、ワンチャンの希望を与えるものです。この試合の上位5名は、本戦「ISPS HANDA 欧州・日本とりあえず今年は日本トーナメント」(2022年4月21日~24日)へ、主催者推薦します。また、その次の15名の選手は、秋に行われる「ISPS HANDA ヒーローになれ!チャレンジトーナメント」(2022年9月21日~23日)に主催者推薦します。これは、ファイナルに行けなくても、希望を捨てず、頑張ろうというISPSからのメッセージです。
それから7月開催になりますが、女子の試合も開催されることが発表されました。こちらは「ISPS ハンダ・プロテストの費用は腕で稼げトーナメント」という、これまでのISPS主催の試合の中でも、最高にユニークな名前がついていますね。
こちらもリード文を紹介します。
本大会は、昨年のプロテストを受け、不合格だった選手が対象です。女子は、プロテストでファイナルまで行き、上位20位タイに入らないとプロ資格を得られません。資格がないと、翌年の試合やQTに出られず、マンデーにも出られません。テスト受講には、プレイフィーやエントリーフィー、交通費、宿泊費など、150万~200万円かかります。合格者は全体の2~3%です。パスするには、賞金のかかった難コースで、ライバルとしのぎを削り、勝つ経験が必要です。そんな場とチャンスを作るのが、公益団体 ISPS の社会的使命だと考えます。2位から10位までの、一律200万の賞金は、テスト費用のためです。これは、プロテスト不合格でも、希望を捨てずに頑張ろうという、ISPS からのメーセージです。
この女子の試合は、昨年の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストに落ちて、JLPGAの会員になれなかった選手が対象になるようですね。
日本女子ゴルフツアーの場合、レギュラーツアーのシード権を得るには、前年の賞金ランク50位以内に入ることが必要です。それ以外でもシード権が付与される条件はありますが、シード権を得られなかった選手たちは、翌年の試合に出場する権利の順位を決める試合、「クォリファイング・トーナメント(QT)」に出場することになります。
このQTには、例年数百人の選手が出場していたそうですが、2019年からは日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストに合格し、 JLPGA会員にならないと、出場することができなくなりました。
そのため、300人程度まで参加者が減りましたが、そこからファイナルQTまで行けるのは、やはり100人程度と変わりません。そしてファイナルQTまで残っても、レギュラーツアーに全て出場するには、少なくとも上位30位くらいに食い込まないと難しいようです。QTランキングがそれ以降の選手は、順位に応じて試合数が限られてくる厳しい世界なんですね。ステップ・アップ・ツアー(下部ツアー)への出場は、ファイナルQTまで残るとほぼ出場できるようです。
それで今回、深見東州さん(半田晴久ISPS会長)は、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストに合格できなかった選手たちにスポットを当てたようですね。そもそもプロテストに合格できないと、主催者推薦での出場を除いて、JLPGAの試合はおろか、QTへの出場資格すら得られませんからね。
しかしそのプロテストに出場し合格するには、第1次予選、第2次予選をへて最終テストまで行き、そこで20位タイ以内に入らないといけませんが、そこまで行くとかなりの資金も必要になります。それでも1発で合格すればまだしも、何度も受けることになってしまうと、負担になる選手たちも多くなるでしょうね。
プロテストの受験料だけでもざっと30万弱必要ですし、合格すれば JLPGA入会金60万と年会費72000円を支払い、続いてQTもすぐに行われます。それぞれのステージに参加するための交通費や宿泊費なども必要ですから、150万~200万くらいでも足りないくらいの資金が短期間に必要になるわけですね。
だから深見東州さんは、試合のタイトルで一目瞭然ですが、多くの選手がその費用をこの試合で稼げるようにと、優勝者には300万、2位から10位にも200万の賞金を出すという配分にしたのでしょうね。
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