今回は、深見東州さんが支援するハンダ・オペラ・アット・ミルソープ(Handa Opera at Millthorpe) について紹介します。こちらは今年の3月、深見東州バースデー個展で、深見東州さんの友人であるリンドン・テラチーニ氏からのビデオメーセージにおいて、その名前が出てきたことでその存在を知りました。
ハンダ・オペラ・アット・ミルソープは、オーストラリアのニューサウスウェールズ州ミルソープを舞台に、2025年から開催されているオペラ音楽祭になります。

オーストラリアを代表するオペラ演出家であり、2009年から2022年まで、オペラ・オーストラリアの芸術監督を務めたのリンドン・テラチーニ氏が創設しました。深見東州(半田晴久)さんが首席後援者となり、世界芸術文化振興協会(IFAC)がメインパートナーとして支援することで、創設が可能になったと言えます。
テラチーニ氏は妻でオペラ歌手のノエミ・ナーデルマンさんと、約6年ほど前からオレンジ地方に居住するようになります。当初、まったく新しいオペラ・フェスティバルを立ち上げるなどという考えは微塵もなかったそうです。
しかし、キャリアの初期に自身が出演したヨーロッパのフェスティバルでの思い出が次々と蘇るのに、そう時間はかからなかったようです。かつてヨーロッパで経験した地方の音楽祭に着想を得て、このミルソープでの音楽祭を構想するに至ります。
そしてこの企画について、深見東州さんに支援を求めると、即座に賛同を得たことで実現へ進んだことが、オーストラリアのクラシック音楽および舞台芸術の専門誌 Limelightの2026年2月23日付インタビューで紹介されていました。公式サイトでは、深見東州さんの構想力、寛大な支援、オペラに対する変わらぬ愛情に対して、深く感謝の意を表明していました。
リンドン・テラチーニ氏は、オペラ・オーストラリアの芸術監督の時に、シドニー湾を舞台とする野外オペラ『Handa Opera on Sydney Harbour』を推進した人物ですけど、その時も、深見東州さんが会長を務める、世界芸術文化振興協会(IFAC)がプリンシパルパートナーになったおかげで実現し、大成功を収めることができたと言えます。
オペラ・オーストラリアは、リンドン・テラチーニ氏が芸術監督の時代に、売り上げ規模が2倍以上になります。また、『Handa Opera on Sydney Harbour』の成功と高評価もあり、世界の10大オペラ団から、5大オペラ団と言われるほどになったと言われています。

そのリンドン・テラチーニ氏は、オペラ・オーストラリア芸術監督退任時に、「私はこの13年間、オペラ・オーストラリアで芸術監督を務めることをとても愛してきましたが、人生の次の段階に進み、新しい冒険をし、後任者の移行を可能にするために、このポジションから退くことにしました」と語っていました。今度はミルソープで音楽祭の芸術監督兼CEOとなり、新たな取り組みをはじめていたのですね。
この音楽祭の意義としては、世界的なオペラ歌手によるハイレベルの公演を、大都市ではなく地方の小さな町で開催することで、その地域の住民が、身近にオペラを楽しめるようにすることだそうです。『Handa Opera on Sydney Harbour』も、「オペラをもっと身近に」のスローガンの下に始まりましたけど、オペラを身近に楽しめるようにしたいという一貫した思いが、彼のライフワークになっているのかもしれませんね。
それでは次に、2025年の初開催と、規模が拡大された2026年の開催について、詳しく紹介していきたいと思います。

第1回 ハンダ・オペラ・アット・ミルソープ
2025年、4月18〜20日のイースター休暇中に、初めての音楽祭がMillthorpe Hall(ミルソープ・ホール)で開催されました。
初年度は、ガラコンサート、ソロ・リサイタル、若手歌手の紹介など、比較的小規模なプログラムでスタートしています。主な公演には、以下のようなものがあります。
4月18日、オープニング・オペラ・ガラ開催。ナタリー・アロヤン、アグネス・サーキス、ルーク・ガベディ、トーマス・ストロングらが出演し、リンドン・テラチーニ氏の弟であるポール・テラチーニの指揮によるクーリンガイ・フィルハーモニー管弦楽団が伴奏を担当しました。

4月19日は、『The Art of the Virtuoso Baritone』と題して、イタリアのバリトン歌手ジョルジョ・カオドゥーロがロッシーニ作品などを披露しました。

4月20日は、若手オペラ歌手の4人、ロバート・アダム(カウンターテナー)、ブロンウィン・ダグラス(ソプラノ)、イモージェン・フェイス=マルフィターノ(ソプラノ)、ニコラス・ポール(テノール)が出演する『Stars of Tomorrow』が開催されます。また、コール・ポーターとジョージ・ガーシュウィンの歌曲を、ノエミ・ナーデルマンとピアニストのアンドレ・デスポンドスが披露しました。
イモージェン・フェイス=マルフィターノさんは、深見東州さんのコンサートに出演するため、2度来日しましたね。とてもハイレベルな歌唱力で、観客をわかせました。


それからハンダ・オペラ・アット・ミルソープは、地域との連携を深める意味で、舞台以外でも様々な取り組みを行っています。地域住民も参加できる無料の公開リハーサル、オペラ歌手と観客が直接交流できるトークイベント、地元レストランによるワインと料理の特別メニュー、地域の美術館・ギャラリーでの関連展覧会、地元の小学生による音楽祭ポスターの制作などが紹介されていました。
さらにテラチーニ氏は、地域住民による合唱団を立ち上げる構想も発表していました。この音楽祭を、外から与えられた音楽イベントで終わらせず、その地域の人たちが、主体的に参加できるものにしたいと言う、テラチーニ氏の思いを感じますね。
それだけではありません。ミルソープはシドニーから西へ車で約3時間ほどの、オレンジ(Orange)という都市の近郊の、19世紀以来の建物や石造りの街並みが残る歴史的な村なのだそうです。周辺にはワイナリーやレストランもあり、音楽祭に訪れる観光客が、地域経済に貢献することも期待されているようです。



テラチーニ氏が、一流の音楽イベントを単に地方で開催するというのではなく、芸術、地域社会、観光、食文化を結びつけた文化イベントとして構想していたことが理解できますね。
第2回 ハンダ・オペラ・アット・ミルソープ
2026年、4月2日から5日まで4日間にわたり、第2回目が開催されました。この年は、公演数と出演者を拡充し、ワーグナー作品のガラやヴェルディのオペラ『仮面舞踏会』の全曲演奏など、本格的なオペラ作品を提供する音楽祭へと発展しました。会場は前回と同じ、街の中心部にある、Millthorpe Hall(ミルソープ・ホール)で開催されました。

主なプログラムは以下のとおりです。
4月2日はワーグナー・ガラが開催され、ソプラノのリー・エイブラハムセン、バリトンのワーウィック・ファイフらが出演する、ワーグナーの音楽を中心とした公演が行われました。ワーウィック・ファイフはヘルプマン賞受賞のバリトン歌手で、『さまよえるオランダ人』や『ニーベルングの指輪』など、ワーグナー作品の主要な役柄で知られています。リー・アブラムセンは、ブリュンヒルデやイゾルデといったワーグナーのヒロイン役で高い評価を得ています。

4月3日はオープニング・オペラ・ガラが開催されます。国際的に活躍するエレナ・ガブーリ、アンドリュー・ウィリアムズ、ディエゴ・トーレ、ステイシー・アレオーム、ナタリー・アロヤンが出演し、クーリンガイ・フィルハーモニー管弦楽団と共演しました。


4月4日は若い歌手による公演『Stars of Tomorrow』が開催され、ジョン・デ・ヴォイ、エレノア・グリーンウッド、バーバラ・ジン、ブリタニア・レディントン、カミラ・ライトが出演しました。また、夜には、歌曲やキャバレー音楽を取り上げた『Berlin to Broadway』を開催しました。

4月5日は、ジョゼッペ・ヴェルディ作曲のオペラ『仮面舞踏会』(Un ballo in maschera)をコンサート形式で全曲演奏しました。
主要キャストは、ディエゴ・トーレ(リッカルド役)、ナタリー・アロヤン(アメーリア)、アンドリュー・ウィリアムズ(レナート)、ステイシー・アレオーム(オスカル)、エレナ・ガブーリ(ウルリカ)です。
指揮は、ポール・テラチーニが務めました。









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